借りながら貸せる賃貸「TNER(トナー)」は新しい働き方、暮らし方に挑戦できる場所
借りた場所を、さらに人に貸し出しできる!?
賃貸の常識を覆したシェアオフィスとアパートメント
同じデスクを、違う仕事の人が使う。
いつもの住まいで、料理教室が開かれる。
そんな新しい賃貸の形を提案する「TNER」は、メディアテークの近くにあるシェアオフィス・コワーキングスペース
「THE6」を手がけるプロジェクトメンバーによる第2弾プロジェクトです(事業主・施工・運営:(株)エコラ、企画・プロデュース:(株)リビタ、設計:納谷建築設計事務所、アートディレクション:(株)POOL、クリエイティブディレクション、webディレクション:(株)電通デジタル)。『借りながら貸せる賃貸』とは、どういうことなのでしょうか。
目次
借りながら貸せる賃貸「TNER」とは?
借りたオフィスの使っていない時間や場所を他の人に貸し出したり、アパートメント部分では料理教室などの小商いを開いたりすることができます。借りた賃貸を他の人に貸し出して有効活用できるという、オフィスや住居に新しい使い道が生まれます。「RENT」を逆から読んで「TNER」。これまでの賃貸の常識をひっくり返した、新しいワークスタイルやライフスタイルをTNERで始めることができそうです!
施設概要(会員・入居について)
■シェアオフィス ・コワーキングスペース会員について
ワークスペース利用の会員は、フリーデスク、固定デスク、オフィスの3種類。下記のサービスを受けることができます。デスクは24時間利用可能で、電子ロックキーを使って入退室をします。ドロップイン形式での利用はできません。
まずはお問い合わせの上、内覧をして、申し込み・審査を経て利用開始となります。
※フリーデスクの二次利用はできません。
【利用可能サービス】
・インターネット ※(有線LAN,wi-fi)
・複合機利用 ※有料
・メールボックス
・ロッカー※有料
・レンタルスペース※有料(会員価格で利用可能)
・法人登録
・社名表示
■アパートメント入居について
入居された方は、TNERフリーデスクのフルタイム会員利用権付き。働きながら暮らすことができます。また、教室などの小商いとしても利用できます。
アパートメント:https://tner.jp/apartment/
■ショップ・レンタルスペースについて
ミーティングスペース、シェアキッチン、TNERカフェは会員に登録の上、レンタル可能です。金額については直接お問い合わせください。
ショップ:https://tner.jp/shop/
レンタルスペース:https://tner.jp/rentalspace/
TNER(トナー)
〒980-0821
仙台市青葉区二日町17-22
平日9:00〜18:00 (土日祝日休み)
お問い合わせフォーム:https://tner.jp/contact/
URL:https://tner.jp/
周辺情報
TNERは10階建てで、2〜4階がオフィス、10階がアパートメントとなっています。周辺にはバス停やローソン、セブンイレブン、ガストがあり、高層ビルが少ない印象を受けました。
アクセスは仙台市地下鉄南北線「地下鉄北四番丁駅」から徒歩3分。
隣の勾当台公園駅には仙台市役所や宮城県庁があり、かなり便利な場所ですね!
地下鉄北四番丁駅からTNERへ向かう途中にはたくさんの焼肉屋さんが!!
他にも居酒屋、お菓子屋、食堂など飲食店が立ち並ぶので、グルメな方にはたまらない立地なのではないでしょうか。
2階|ショップ、オフィス
フロアマップ
2階には菓子製造業・飲食店営業ができるレンタルキッチンや、会議や勉強会ができるミーティングスペースがあります。給湯室やお手洗いも同じフロアに設置されています。
・TNERカフェ
・ミーティングスペース
・オンラインミーティングスペース
・給湯室
・トイレ
TNERカフェ
菓子製造業・飲食店営業ができるレンタルキッチンがあります。営業許可を得た設備となっており、食品衛生責任者の資格を持っていれば使用することができます。1日〜1ヶ月という単位で借りることができます。
レンタルキッチンの前にはベンチがあり、くつろげるカフェスペースとなっています。ベンチにも電源が2つ設置されているので、ここでくつろぎながら作業するのも良さそう。
こんな風に小窓が開き、この窓から商品を提供できるようになっています。製造だけでなく期間限定のカフェや飲食店として、営業することもできますね……! カフェや飲食店へのトライの場にぴったり!
ミーティングスペース
ミーティングスペースは約8名が収容できる部屋が2つあります。
部屋の間は可動式のパーテーションで仕切られており、仕切りを外せば約15名が入ることができます。プロジェクターが設置されているので、勉強会やイベントでも活用できるのが嬉しい! イベント時には、約30名が収容できます。
オンラインミーティングスペース
扉付きの個室スペースとなっているオンラインミーティングスペース。フリーデスクをご利用の方にとっては、周りを気にせずにWeb会議ができる場所があるのは安心ですね!
予約制なので、「使おうと思ったら、全部使用されている……!」なんて心配もなく、安心して利用することができます。
3階|シェアオフィス 、イベントスペース、シェアキッチン
フロアマップ
イメージカラーはイエロー。受付やシェアキッチン、イベントスペースなど、TNERの核となるフロアです。フリーデスク、固定デスク、オフィスといったワークスペースがあり、人が集まる賑やかなフロアです。
・受付
・シェアキッチン
・イベントスペース
・ダイニング
・フリーデスク
・固定デスク(2人席)完全個室:301、302、303
・オフィス(バルコニー付):305、306
・オフィス(シャワー室付):304、307
・トイレ
受付(RECEPTION)
エレベーターや階段を上り、入り口の横には受付があります。平日9:00~18:00はスタッフさんが常駐してくれているので、予約や相談にも乗ってくれます。
※スタッフは年末年始・夏季休暇・その他不在時あり。常駐時間も変更の可能性あり。
シェアキッチン、イベントスペース、ダイニング
シェアキッチンにはIHクッキングヒーターが3口、流し台、広々とした作業台。オープンキッチンなので料理教室や撮影、イベントなど幅広い用途で利用することができます。
そして、デザインと性能に優れた「バルミューダ」の電化製品がずらり!
左から電子レンジ、トースター、炊飯器、電気ポット、コーヒーメーカーが揃っています。画像には写っていませんが、他には冷蔵冷凍庫もあります。
食器やカトラリーは無印良品を中心に、豊富な種類が揃っています。他にも鍋やお玉など調理道具はほとんど用意されているので、食材を持ち込めばすぐに調理に取り掛かることができますよ。
シェアキッチンの横にはイベントスペースがあります。約20人が収容でき、プロジェクターやマイクの貸し出しも行っています。
イベントスペースとダイニングは扉で仕切ることもできます。扉を開ければ、イベントスペースを拡大することもできます。
フリーデスク、固定デスク(2人席)完全個室:301〜303
ダイニングの裏側には、大きな窓が明るくて気持ちいいフリーデスク!
イエローとミントブルーの組み合わせがかわいい〜!
デスクにはそれぞれ電源が2つあり、仕切りをつけることができるので隣の人を気にせずに作業ができます。
私は背が小さいのであるあるなのですが、フリーデスクの椅子に座ってみると足がつかなくて不安定。姿勢が安定しないのが悩みなんです〜。
しかし、ちょっと前に倒れると……「あ、足が床に届く!」ちびっこにも嬉しい仕掛けに驚きました!
固定デスク(2人席)完全個室:301、302、303
301〜303の固定デスクは壁が上まであり、ふさがっているので、完全個室となっています。シェアキッチンやイベントスペースと同じフロアなので、匂いや声が気になる方へ配慮されています。
収納ができる棚、扉は施錠できる鍵がついています。
そして、303号室には窓がついています。そよそよと風が気持ちいい〜。
なかなか窓がついているシェアオフィスはないと思うので、外の空気を吸ってリフレッシュしたい方にはおすすめです!
オフィス(バルコニー付):305、306
ガラス扉の向こうは、小さな部屋のようになっています。棚がついていて、収納ができます。この場所を2時間500円で貸し出しすることができるそうです。利用用途に関しては事前にTNER運営者との相談が必要です。
イエローの壁が印象的な室内は、バルコニー付きで明るいです。隣のビルからも程よく距離があるので、圧迫感はありません。
バルコニーも広々として気持ちのいい場所でした!
隣にビルがあるので、直接日光が入ってくることはなさそうですが、接近しているわけではないので暗くは感じませんでした。
オフィス(シャワー室付):304、307
ガラス扉の向こうは、小さな部屋のようになっています。棚がついていて、収納ができます。この場所を2時間500円で貸し出しすることができるそうです。利用用途に関しては事前にTNER運営者との相談が必要です。
IHクッキングヒーターが一口設置されているミニキッチン。
304号室にはトイレの正面にシャワールーム、307号室にはトイレの横にシャワールームが設置されています。
307号室にはキッチンの横に棚がついています。どちらもL字型の間取りになっており、窓があります。エントランスの落ち着いた雰囲気とはまた違った、イエローのビタミンカラーの壁です。
4階|シェアオフィス
フロアマップ
イメージカラーはピスタチオ。オフィスが集まるフロアなので、こちらのフリーデスクでは静かな雰囲気で仕事ができそうです。バルコニー・バス付のオフィスは「もはや住めちゃうのでは!?」というほど充実の設備が揃っています。
・フリーラウンジ
・フリーデスク
・固定デスク(1人席):401〜409
・固定デスク(2人席):410
・オフィス(バルコニー・バス付):411、412
・給湯室、自販機
・トイレ
フリーラウンジ、フリーデスク
フリーラウンジは落ち着いたブラウンで統一されています。ソファーが置いてあるので、入居者同士の情報交換や交流の場にぴったり。
4階のフリーデスクも窓が明るく気持ちいい〜。対面式のデスクなので、大きく資料を広げたい方や数人で作業をしたいときは便利ですね。
フロアマップにはありませんが、こんなくつろげるスペースも。特にPCでの作業が多い方は、窓の外を眺めて一息つきたいですよね。
固定デスク(1人席):401〜409、固定デスク(2人席):410
4階の固定デスクは上部が空いています。410のみ2人席で窓があります。
収納ができる棚、扉は施錠できる鍵がついています。
オフィス(バルコニー・バス・トイレ・ミニキッチン付):411、412
ガラス扉の向こうは小部屋のようなスペースになっており、棚がついています。こちらを2時間500円で貸し出しすることが可能です。棚を机にして作業をしたり、何かアートを飾ったり……という風にどう利用するのか考えるのも楽しいですね!
利用用途に関しては事前にTNER運営者との相談が必要です。
イメージカラーであるピスタチオと薄いグレーの壁がかわいらしい室内。エントランスとの壁はジャバラ式に開くので、開放して利用することもできます。
エントランスとは別に入り口があるので、貸し出しした場合は鍵をかけてエントランスからオフィス内に出入りできないように配慮することも。オールリノベーションされているので、新品でピカピカしていました!
10階|アパートメント(1004、1005)
フロアマップ
入居された方は、TNERフリーデスクのフルタイム会員利用権付き。働きながら暮らすことができます。また、教室などの小商いとしても利用できます。
・アパートメント:1004(41.43㎡ / 1LDK)
・アパートメント:1005(50.60㎡ / 2LDK)
アパートメント
広々としたキッチンはガスコンロが2口と、上下に収納スペースがあります。
薄いグレーの壁とフローリングで癒しの空間が表現されています。バルコニーのガラス戸は大きく、太陽光がポカポカと気持ち良く、ついつい窓のそばで日向ぼっこをしてしまいました〜。
なんと、憧れのウォークインクローゼットが備わっているんです!
散らかってしまいがちな洋服だけでなく、大型のトランクや収納ケースをすっきりと片付けられるのは嬉しいですよね。
洗面所、バスルームはホワイトで統一されています。
10階のバルコニーは日当たりが良く、家庭菜園や植物を育てることも楽しめそうです!
周りは高層ビルが少ないので、こんな感じで窓から広い空の風景を眺めることができます。
TNERを運営する 株式会社エコラの佐藤 有紀さん、阿部 明日香さんにインタビュー
ーTNERのプロジェクトが始まったきっかけは何ですか?
佐藤さん:「THE6」の第2段プロジェクトとして、「TNER」の開発が始まりました。THE6はネットワークや知名度もあり、すでに運営実績があったので、新たなコワーキングスペースやシェアオフィスをオープンしたいと考えました。多くのコワーキングスペースやシェアオフィス があるなかで、どう差別化を測るのか東京のReBITA(リビタ)さんと企画を練って、今回の『借りながら貸せる賃貸』といコンセプトに至りました。
一ホームページには『賃貸に、多彩を』というコンセプトも掲載されていますが、どのような想いが込められているのでしょうか。
佐藤さん:「RENT(借りる)」を逆から読むと、「TNER(トナー)」という言葉になります。借りた人が使っていない時間や空間を貸し出す、賃貸の常識をひっくり返す、というような意味があります。他にも、コピー機のインクであるトナーはいろいろな色があり、混ざり合うことで印刷物ができますよね。そんな風にいろいろな色を持った多彩な人が集まり、「TNER」を作り上げてほしいという想いが込められています。パンフレット制作などクリエイティブを担当してくれているPOOLさんや電通デジタルさんもコンセプトづくりに携わってくれています。
阿部さん:トナーにちなんで、各階にコンセプトカラーがあり、2階はシアン(ブルー)、3階はイエロー、4階はピスタチオ(グリーン)となっています。仕事のオンオフをカラーで分けていて、仕事をする場はブラウン、休憩や人の交流が生まれる場所はコンセプトカラーで分けられているんですよ。
一「THE6」の第2弾プロジェクトということなのですが、近場を探していたのですか?
佐藤さん:もちろん、THE6から近い場所を探していました。THE6からTNERまでは徒歩8分なんですけど、春日町から二日町までを繋いだ通り道で、地域に密着した何かをしたいと思っていました。
阿部さん:THE6では周辺のお店情報をまとめた春日町マップを作ったのですが、いつか二日町マップも作成できたらいいですね。また、地下鉄北四番丁駅から近いので、THE6よりも通いやすいのではないでしょうか。
一「TNER」はどんな方におすすめですか?
佐藤さん:ターゲットとしては、『社会へ飛び出していく人』を想定しています。THE6はスタートアップの場としての意味合いが強いので、そこからここに拠点を移して、活躍していく、というアプローチと考えています。THE6で準備を進めて起業した人が、ここで根付いてくれたら嬉しいですね。
阿部さん:特に、今回の「TNERカフェ」は日にち単位で菓子製造業・飲食店営業ができます。「お店を出すにはまだ早いなぁ」と思っている方に、もっと前へ踏み出すために活用してほしいです。
佐藤さん:あとは、ぜひオフィス利用の方には、さらにスペースの貸し出しを行ってほしいです。私は会議室での利用しか思いつかなかったのですが、人によっては展示会やネイルサロンなどいろいろなアイデアが出てくるんですよね。
「こういうことがやりたい!」という要望があれば、どうすれば実行できるか一緒に考えます。また、場所貸しする場合は必ず借りた人、二次利用する人、TNERスタッフの3者で面談を行い、間に入るので安心してください。
阿部さん:複数法人で1つのオフィスに2社が同居することもできます。その場合はそれぞれ法人の契約料が必要となります。我々も利用者の方がどんな使い方をするのが楽しみ。新たな試みがあれば一緒に挑戦したいです。
一今後の目標や展望があれば教えてください。
阿部さん:まだまだ新しいことにチャレンジしていく予定です。2021年には、大町にシェアオフィス・sohoサービスができるアパートメントや、無印良品の賃貸レジデンスの複合施設をオープンする予定です。
佐藤さん:新たなシェアオフィス やコワーキングスペースがどんどん出来上がっていますが、「THE6」も「TNER」もどこにもないようなスペースなのではないかと思っています。ぜひ、自分に合った働く場所を見つけてください。THE6では入居者さんたちが交流することで新しい化学反応が起きたので、ここでもどんな交流が生まれるのか楽しみです。
撮影:はま田 あつ美