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【おみせの育て方】Northfields

- 2019.08.09
【おみせの育て方】Northfields

2016年にオープンしたカフェ、「Northfields」。お店を営むJamesさん、夏海さんご夫妻に、お店が生まれるまでの物語を伺った。

日本語力を生かして就職。その先に見えた自分らしい働き方

イングランド西北部のランカーシャー州にある田舎町に生まれたJamesさん。

「5、6歳のころかな。学校に日本人が来てくれたんだ。その人が、折り紙や日本の文化を教えてくれて。はっきりと覚えていないけれど、それが日本に興味を持ったきっかけ」

Jamesさんはその後、大学で国際ビジネスと日本語を学び、福岡の九州産業大学へ1年間留学。留学仲間と過ごす福岡の夜が何より楽しかったというJamesさん。「居酒屋で他のお客さんと話したり、一緒に飲むのが楽しくて!一番日本語を学べたのは居酒屋さんなんだ。学校の先生には言えないけど(笑)」


大学を卒業後、大分県の小さな町にALTの教員として再び来日したJamesさん。2年間の教員生活はもちろん楽しかったが、どこか寂しい部分もあったのだそう。

「自分以外に英語を話せる人は一人も居ないような環境で、日本語を学ぶ良い機会だったよ。ただ、仕事以外にすることと言えば大好きなロードバイクに乗ることくらい。本当に、小さな町だったから。それに、学校が休みになる時期は航空券が高い上にイギリスは休日じゃないから休みが合わない。結局2年間1度もイギリスに帰ることができなかった。ビザは5年間だったけど、もう良いかな、って。2年目を終えて、イギリスに帰国することにしました」


Jamesさんは帰国後、ヒースロー空港近くで日本の物流会社に勤務。駐在する日本人スタッフと、現地のイギリス人スタッフを繋ぐ通訳として働いた。忙しい日々を送るなか、Jamesさんはワーキングホリデーでイギリスに滞在していた夏海さんと出会う。

Northfieldsのカフェ「The fields」での出会い


二人が初めて出会ったのは、夏海さんが住んでいたNorthfields駅にあるカフェ「The fields」。
オンラインで知り合ったのが出会いのきっかけだそう。

「なっちゃんはアプリとかあまり使わない人だけど、珍しいよね。そのときだけ、たまたま。しかもなっちゃんから会おうって声をかけてくれた。それも珍しい。出会った時期の2〜3ヶ月間だけ二人ともそのアプリを使っていたんです。不思議だよね。」

恋に落ちた二人は、次第に「二人で何かしたい」という夢を描き始める。「もともと二人ともカフェが好きだったけれど、初めからカフェをやろうと決めていた訳ではなくて、一緒に何かやりたいね、というのが原点です」と夏海さん。

そして、2015年8月、夏海さんのビザが切れることをきっかけに、Jamesさんも日本に移り住むことを決意した。

二人が出会ったカフェ「The fields」の様子。Northfieldsの原点だbr(画像提供:Northfields)
二人が出会ったカフェ「The fields」の様子。Northfieldsの原点だ
(画像提供:Northfields)


国際結婚だからこそ、自営業の道を

まずは、仕事を探しやすそうな東京に拠点を置いた二人。知人の紹介で表参道のFranze&Evansのオープニングスタッフとして、初めてのカフェアルバイトを経験。4〜5ヶ月間勤務し、エスプレッソやコーヒーについて学んだ。「二人でカフェをやりたいから学んだ訳ではないんです。どんな仕事をするか、いろんな選択肢があったから」

二人の時間を大切に過ごしたい。Jamesさんがイギリスに帰りやすいよう、日本の休日ではなく、航空券が安くなる2月にまとまった休みを取りたい。こうした思いから、自営業の道を選んだのは自然な流れだったのだそう。

「誰かの下で働くのも、誰かの上に立って働くのもあまり好きじゃない。自分たちの自由に仕事できる環境にしたかったんです。生活にコントロールがあると良いよね。」


ALT講師や物流会社での勤務を経て、自分に合った働き方を見つけたJamesさん。その希望を実現できたのは、他でもない夏海さんとの出会いがあったから。

夏海さんは表参道のお店や仙台の「カフェモーツァルト」でカフェ業務の経験を積んでいた。「二人で何をやる?って考えた時、なっちゃんはお菓子を作れるし、僕はエスプレッソを淹れられるし。二人でなら、やれると思ったんだよね」自然な流れで、カフェの道を選んだのだそう。


東北の地方都市、仙台を選んだ理由

「東京はなんでもあるし、魅力的なまちだけど、二人が住むのにはあまりに忙しない場所でした」と夏海さん。ある日、二人は休暇を合わせ、夏海さんの故郷である仙台を訪れた。

夏海さんと訪れた仙台に、Jamesさんは留学時代を過ごした福岡と似た親しみを感じる。買い物に困ることはないけれど、人も多くなくてちょうど良い場所。「マンチェスターにもちょっと近いかな」とJamesさん。イングランド北部の地方都市と、日本の東北にある地方都市。彼の中で、初めて訪れた仙台の地と故郷の地がリンクした。

こうして、新たな拠点を決めた二人は2016年5月に仙台へ移住。もともと畳敷きの居住スペースだった物件をスケルトン状態で引き取り、ほとんどDIYで現在のお店の状態を作り上げたのだそう。

詳しいお店づくりのお話は、後半で。


(画像提供:Northfields)
(画像提供:Northfields)

Northfields
〒980-0803 仙台市青葉区国分町1丁目3−13 階 遠藤ビル
営業時間:11:00-18:00(Last Order 17:30)
定休日:水曜(不定休あり)
Instagram(@northfieldsjp

写真:opentown 小林啓樹

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