気分は北欧小旅行!「norðic(ノルディック)」に行ってきました!
インテリアやコーヒー、ライフスタイルなどで人気の高い北欧。一度は訪れてみたい憧れの地域です……!
そんな北欧・デンマークの伝統料理「スモーブロー(Smørrebrød)」と、世界中からセレクトしたクラフトビールをいただくことができる「norðic(ノルディック)」に伺いました。
お昼からビールを楽しむ女性のお客様も多いと聞いて、ビール好きの私はワクワク……! さっそくご紹介いたします〜!
アクセス
仙台市地下鉄東西線 青葉通一番町駅から徒歩6分。「肴町公園」の斜め向かいにお店があります。
大きな窓に一筆書きされたヘラジカがお店のシンボルマークです。
水色のドアや打ちっぱなしの外観は、以前営業していたサンドイッチとお惣菜のお店「ing(イング)」の名残で、店主同士の交流もあり、雰囲気をそのままに新たな歴史を紡いでいます。
店内はカウンター席のみで、1〜2名での利用がおすすめ。
荷物入れやハンガーも備え付けられているので、寒くなるこれからの季節もゆっくり過ごすことができそうです。
ランチコースで3種のスモーブローを食べ比べ!
デンマークの伝統料理スモーブロー(Smørrebrød)は、Smør=バター、brød=パンで「バターを塗ったパン」という意味なのだそう。
ルブロというライ麦パンをスライスし、バターを塗って思い思いの具を乗せて楽しむ家庭料理です。
旬の食材を乗せたり、見た目にこだわるお店もあることから店主の秋山さんが「日本食に例えるなら丼かな」と教えてくださいました!
norðicでは前菜、ハーフサイズのスモーブロー3種類をいただけるコースメニューが人気。おすすめのクラフトビールと一緒にいただきます!
この日の前菜は、枝豆入りのフムス、ナスのヨーグルトマリネ、キャロットラペ。
上からルブロを使ったクランブルが乗っています。
ほんのり酸味のあるマリネやラペで食欲増進。
豆の優しい風味を感じるフムスはそのまま食べても美味しいですが、クランブルと一緒に食べると香ばしく、ガリガリとした食感がクセになりますよ〜!
自家製のルブロにはカボチャやヒマワリなどの種、オーツ、アマニ、キヌア、ゴマがたっぷり入っていて栄養満点。噛み締めるごとに味わい深くなるので、前菜からグビッとビールが飲みたくなってしまいます〜!
か、かわいすぎる……!
思わず歓声が上がる可愛らしい盛り付けにシャッターが止まりません!
具材は旬の食材を中心に、それぞれ異なる味付けや調理方法で提供されます。
取材時は、手前:サーモンとビーツ、中央:サバとカレーとリコッタチーズのソース、奥:チキンサラダとマスカット、玉ねぎのマリネの3種類でした。
崩したくない……と思いつつ豪快にカットして一口!
ギュッと身が締まったサバは臭みがなくあっさり。一度グリルをしてレモンマリネのように調理しているそう。カレー風味でスパイシーさがあるチーズソースが、異国の香りを感じさせる一品!
具材の水分量や、スパイスとの組み合わせでルブロの風味や食感の感じ方が変わり、全く別の料理を食べているような不思議な感覚でした!
店主セレクトのクラフトビールで世界旅行気分も!
norðicのもう一つの強みは、店主自ら世界中からセレクトしているクラフトビール。「食事に合うこと」を一番に考えているので、説明やエピソードを聞いて選んでも楽しそう!
ビールのサイズは2種類から選べるので、いろいろ飲んでみたい、ちょっとだけ嗜みたい、気に入ったビールをたっぷり飲みたいなどニーズに合わせて注文ができますよ〜!
今回いただいたビールは、グレープフルーツのような爽やかでトロピカルな香りが印象的!
時間が経っても極端に苦味がますこともなく、ゆっくり食事を楽しみながら食中酒として味わえるビールでした。
他のビールも気になっておかわりしたくなっちゃう……また次回の楽しみに取っておこうと思います〜〜!
限定販売のバンズも見逃せない……!
不定期で販売されているシナモンバンズとカルダモンバンズも大人気!
デンマークでは日常的に食べられているもので、編み込み模様になっている外側はサクッと、中はふわふわしっとり。リベイクするとスパイスの香りがより一層強くなります。
このバンズを目当てに足を運ぶ、デンマークのお客様もいらっしゃるほど。
販売日はSNSで告知され、オンラインで購入できる場合もあるので遠方からでもお求めいただけますよ〜!
店主・秋山さんへインタビュー
デンマークでの生活経験を経て仙台で開業をした店主の秋山さんに、オープンまでの経緯を伺いました。
ーインテリアや社会的な側面から注目されることの多い印象がある北欧ですが、秋山さんがデンマークに注目したきっかけをお聞かせいただけますか?
私は元々、イギリスで全く別業界の仕事をしていました。
旅行でアイスランドを訪れたのが北欧との出会いです。もっとみてみたいな、いつか北欧で生活してみたいなと思いましたね。
手に職をつけようと思い日本で調理師の資格を取って、北欧で一番早くワーキングホリデーが解禁されたデンマークへ行きました。
そこでは、レストランで働いたり、日本食レストランの立ち上げに携わったりしましたね。
一度帰国しましたが、未練や独立心があったので改めてデンマークへ足を運び修行をして、日本での開業に踏み切りました。
ー帰国後すぐに店舗オープンに向けて動き出したのでしょうか?
いいえ、ちょうどコロナ禍ということもありタイミングを伺っていました。その間にも、国分町の「AMBER ROND(アンバーロンド)」さんのクラフトビールと一緒にスモーブローを提供する場を設けたり、一番町の「CYAN(シアン)」さんでポップアップイベントをしたりしていました。晴れて、今年4月末に実店舗がオープンできました。
ー初めて食べたスモーブローでしたが、ルブロが美味しくて驚きました。小麦のパンでないのは、お国柄なのでしょうか?
そうですね! デンマークは「麦の国」「乳製品の国」と言われています。デンマークのライ麦パン「ルブロ」は日本の食パンと違い、ふんわりというよりもギュッとした食べ応えがあるのも特徴です。
「パンとバターが美味ければ、何を乗せてもおいしい」と現地の人たちはよく言います。なので、お店ではおいしいルブロのためにドイツ産のオーガニックのライ麦を挽くところからルブロ作りを始めています。
ーデンマークの家庭でもよく食べられるとのことですが、見た目に拘った盛り付けはお店独自のものでしょうか?
近年スモーブローは昔からある家庭的な「クラシックスモーブロー」と、見た目の芸術性などにも力を入れる「モダンスモーブロー」と2つの分野が生まれています。当店はどちらかというと「モダンスモーブロー」に近いですね。
デンマークで修行をしていたお店がそうだったので、影響は受けてます。ついつい凝り過ぎてしまうのですが……(笑)
盛り付けに使っているお花やハーブはなかなか手に入らないのですが、今は仙台市内で栽培している農家さんにお世話になっています。サバは北欧産でしたが、サーモンは宮城県産で、地域のものや旬のものもなるべく使うようにしています。
ークラフトビールを目当てに足を運ぶ方もいらっしゃるようですが、食事に合うこと以外にもセレクト時に考えていることなどはありますか?
直感……ですね! クラフトビールと聞くと「IPA(アイピーエー)」の印象を持っている方も多いかと思います。お店ではあまり偏りなく扱うようにしています。例えば、口当たりがワインのようで、酸味のあるランビックというベルギービールも好評です。
今日は徳島県からカボスを使ったビールが届く予定で、楽しみです。
クラフトビール王国と言われるデンマークで、有名な醸造所「Mikkeller(ミッケラー)」のビールも「おいしいな」と思ったらどんどんご紹介しています。
1杯からでも歓迎なので、ぜひ味わってみていただきたいです!
お店では不定期でスモーブロー作りのワークショップも開催されているそう。店舗ではルブロを購入することもできるので、ご自宅でお好きな具材を乗せて楽しむこともできますね!
皆さんもぜひ、お気に入りの一杯とスモーブローで小旅行気分を味わってみてはいかがでしょうか。
店舗情報
norðic(ノルディック)
仙台市青葉区国分町1-4-1 ベルマンション鈴力1F
営業時間 ランチ 11:30〜15:00
ディナー 17:30〜21:30
定休日 月曜、火曜
公式Instagram