【住まう仙台】こんなにDIYしても原状回復OK!?大工が自宅賃貸を本気でリノベしたら?(仙台市・青葉区)
仙台市・太白区の「八木山動物公園駅」から、若林区の「荒井駅」を結ぶ仙台市地下鉄東西線。仙台駅へのアクセスも良くなり、活性化が進んでいる沿線です。
今回ご紹介する中村さんご夫婦のお住まいは、仙台駅から地下鉄東西線で3駅。「国際センター駅」から徒歩7〜8分ほどの場所にあります。
広瀬川も近く、緑に囲まれたのどかな雰囲気が魅力で、周辺には宮城県美術館や仙台第二高等学校などがあるエリアです。
・職業:大工
・エリア:仙台市青葉区
・最寄駅:仙台市地下鉄東西線「国際センター駅」
・建物種類:マンション
・賃貸/分譲:賃貸
・間取り:4DK
・家賃:7万8,000円(駐車場代込み)
・占有面積:約90㎡
・築年数:約40年
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◎震災をきっかけに仙台へ。そして、結婚
青森県で生まれ育ち、高校卒業と同時に上京した健二さん。以来、大工としてのキャリアを積んでいた健二さんに、大きな、大きな転機が訪れます。
「2011年の東日本大震災をきっかけに、東北支部の立ち上げメンバーとして仙台に引っ越して来たんです。そして、2015年に妻と結婚するということで、2014年の末くらいにこの部屋に引っ越してきました」(健二さん)
◎大量の荷物、さて、どうする?
引っ越すときにキモとなったのは、健二さんが所有する大量の荷物……(!)。趣味のキャンプ道具だけでなく、DIYで使用する木材や機材などをきれいに収納するには、広い部屋がマストでした。
「ほとんど僕のなんですけど、とにかくモノが多いんです。なので、70平米以上の広い部屋を探しました」(健二さん)
そうして出会ったのが、90平米の広々としたこのお部屋。築年数にして、およそ40年を誇る賃貸マンションです。
「ある程度古くても、自分でリノベーションすればなんとかなるかなって。新しさよりも、広さを優先させました」(健二さん)
そう、健二さんの職業は、家づくりのプロである大工。ほとんどすべての家具がDIYによるたまものなんです。
◎「古道具」に合わせてリノベーション
「ひとり暮らしをしているころから使っている古道具がいくつかあって。その雰囲気に合わせてリノベーションしています」(美奈子さん)
ちなみに古道具とは、誰かの手を経て長年使用された道具のこと。
長い年月をかけて味わい深さが増していく古道具には、時代を超えても変わらない魅力が詰まっていますよね。素敵。
おふたりのお気に入りの古道具店は、仙台市青葉区・新坂町に店舗を構える「ISHINN(イシン)」。
「いいモノが安く手に入るんです。『え、この値段でいいの?』って。3段の棚なんかは8000円で買いました」(美奈子さん)
そのほか、仙台市・青葉区にある東照宮神社境内で毎月第4日曜日に開催される「仙台古民具骨董青空市」なんかにも足を運んで、掘り出し物をゲットすることもあるそう。
すべてをゼロから揃えるのでなく、すでにあるモノの雰囲気に合わせて仕上げていく——これも、中村家の家づくりのコンセプトのひとつなんだとか。
◎おうちのなかに、またおうち!?
「奥がキッズスペースになるように、ベビーベッドと一緒に間仕切りを作りました。娘が遊んでいても中の様子がわかるように、すべてを仕切っていないのもポイントです。父ちゃん、頑張りました(笑)」(健二さん)
「家型のベビーベッドは、下にキャスターを付けて自由に動かせるようにしています。将来的には勉強机に作り変えようかなって」(健二さん)
間仕切りに使用した木材はOSB合板。独特な模様が、お部屋のアイキャッチに効果を発揮してくれます。
「ただの襖だと味気ないですし、畳1枚分で1000円くらいと通常の木材より安いんですよ。おすすめですね」(健二さん)
弾力のあるコルクマットを敷き、安全面に配慮しているのもポイントです。美晴ちゃんも、これで安心してお遊びできますね。
「Amazonで9枚入りのジョイント式コルクマットを買ったんです。でも、たまーにぬいぐるみとたわむれるくらいで、普段はあまりここで遊んでくれなくて……」(健二さん)
ときには、健二さんがハンモックでお昼寝をすることもあるんだとか。そのときは、美晴ちゃんと遊んでいる夢でも見るのでしょうか……。
◎キッチンはカフェをイメージ
このカフェ風キッチンも健二さんのDIYによるもの。賃貸マンションでも、工夫しだいでこれだけおしゃれな部屋つくりが楽しめるんですね。
「板同士はビスで留めていますが、もとからあった柱などには打ってないんですよ。賃貸マンションなので、現状復帰できるようにDIYしています」(健二さん)
◎アイデアは無限大!?
賃貸マンションでも、工夫を凝らしておしゃれな家づくりを楽しむ中村家。とはいえ、アイデアには限界があるのも事実です……。そんなとき、健二さんはこうやってアイデアを取り入れているそう。
「ネットで海外のインテリアを検索しています。Pinterest(ピンタレスト)だと関連画像がどんどん出てくるので、気に入った画像を保存してDIYするときに見直したりしてますね」(健二さん)
カフェや飲食店など、普段行く飲食店の内装はもちろん、美術館などにも足を運んでヒントを得ているといいます。センスのブラッシュアップに余念がありませんね。
◎THE男の趣味部屋
「ここは、もともとドアがあって2部屋に仕切られていたんです。でも、使い勝手が悪いので大家さんに交渉して1部屋にDIYしました」(健二さん)
そうしてできあがったのが、この男の趣味部屋。趣味のキャンプ道具などもきれいに収納されています。
スペースを有効活用するのが中村家の収納テクニック。壁や柱はもちろん、天井スペースまで駆使して収めています。
「長い木材などは賃貸マンションだとなかなか収納できないんですよね。天井スペースも生かすようにしています」(健二さん)
ほっとひと息つくのも重要な時間。そんなときは、好きなものに囲まれたこの空間で雑誌を読んだり趣味のアートにふけったりするそう。
「最近はなかなかできてないんですが、いっときアートにはまったことがあって。DIYであまったペンキとかを使ってやってましたね」(健二さん)
自由な発想で柔軟な家づくりをできるのがDIYのメリットのひとつ。中村家の場合、美晴ちゃんの成長に合わせて住まいを変えているのもポイントかもしれません。次はどう変わるのでしょうか。いまから楽しみですね。