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【聞くまち・向山】鹿落坂を上ったら、絶景と蕎麦と甘味のある生活

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【聞くまち・向山】鹿落坂を上ったら、絶景と蕎麦と甘味のある生活

東北大学や裁判所のある片平を抜けて広瀬川にかかる霊屋橋を渡ると、どこか懐かしさを感じる看板を掲げる小さな個人商店が続いている。そこから川沿いに南へと道を進んでいくと現れるのが、急勾配の坂。かつて山からこの坂を鹿や猪が下りて行ったのだという言い伝えが残る、鹿落坂(ししおちざか)だ。この急な坂の上まで歩けば、向山にたどり着く。

鹿落坂を登り切る手前に、蕎麦と甘味を味わえるお店「鹿落堂」が建つ。仙台を一望できるこの坂道に2年前お店を出した兵藤雅彦さんに、向山での暮らしについて聞いた。



広瀬川沿いで感じる四季折々の自然の豊かさ

以前は仙台市内の飲食店に勤務していた兵藤さん。今から4年ほど前、大崎市岩出山で食べた十割蕎麦の味に感動し、独学で蕎麦を作るようになったのだという。「自分のお店を持ちたい」と思ったとき、学生時代から住み、緑豊かな環境が気に入っていた向山にお店を出すという選択は自然なことだったようだ。


「杜の都と言われる仙台の中でも、ここ広瀬川沿いは四季折々の季節感がある場所。野鳥も多く住んでいて、都会にいながら自然を感じられるんです」

霊屋橋から眺める向山方面と広瀬川
霊屋橋から眺める向山方面と広瀬川

鹿落堂の建つ場所にはかつて、老舗旅館「鹿落旅館」があった。東日本大震災で建物が倒壊した鹿落旅館は営業再開のめどが立たず、震災後は更地に。この場所に惚れ込んだ兵藤さんは、旅館のオーナーにこの場所を譲ってもらえないかと手紙を送り、この場所にお店を建てることが決まった。

仙台の市街地が一望できる絶好の景観。大きな全面窓と開放的な吹き抜けが印象的な「鹿落堂」は、周囲の自然と溶け込むようにしてそこに建つ。2017年に開店してから、こだわりの十割蕎麦や店内の雰囲気のよさが話題を呼び、遠方からもお客さんが来るようになった。

店内からは仙台の中心部が一望できる
店内からは仙台の中心部が一望できる
広瀬川と街が見渡せる絶景に建つ鹿落堂
広瀬川と街が見渡せる絶景に建つ鹿落堂

子育て世代の大人も楽しめるスポットを

落ち着いた色合いでアンティークの家具が置かれた店内にはクラシック音楽がかかり、豊かな自然の中で心落ち着くひとときを過ごすことができる。提供している十割蕎麦は、宮城県産のソバを、栗駒山の安山岩の石臼で挽いたこだわりの一品。固すぎない材質の石臼で粗挽きにすることで、水と合わさると蕎麦の透明度と甘味が増すのだという。妻の紅さんが午後3時以降に提供する、かき氷やあんみつなどの甘味も人気だ。

「同世代の、子育てをしているくらいの大人は、なかなか外で一息つくということができないと思うんです。街を眺めながら、ゆっくりくつろいでもらえる場所がここにあれば、と」

店内の二階席から見る鹿落坂
店内の二階席から見る鹿落坂
手打ちの十割蕎麦御膳
手打ちの十割蕎麦御膳
自家製練乳を使った「宇治金時みるく」かき氷
自家製練乳を使った「宇治金時みるく」かき氷

店内では、兵藤さんが東北をはじめ全国の職人と直接会って仕入れた生活用品や工芸品も販売している。その棚には長く使いたくなるような味わいのある調理器具や食器などが並び、兵藤さんは「自分の好きなものを集めたらこうなりました」と笑う。


一軒家も多く、落ち着いた住宅街が広がる向山。高台で緑の多いこの場所は街中よりも空気が澄んでいて、朝に坂を下って広瀬川の方へ降りていけば、川沿いを散歩する人やポニーの姿が日常的に見られるのだとか。のどかな景色の中を仲良く歩いていく親子の姿もある。

「中心部に比べ、時間の流れがゆったりしていると感じます。緑ある環境で子供を育てられるのはいいことではないでしょうか」

坂の多い向山。親子で坂を上ったり、ペットと散歩したり
坂の多い向山。親子で坂を上ったり、ペットと散歩したり

学生も暮らしやすいまち

ご自身も10数年ほど向山に住んでいる兵藤さん。向山からさらに山の方へ進んだ八木山には東北工業大学があり、鹿落坂を降りれば東北大学片平キャンパスも近い。街中よりも比較的家賃の低い物件が多く、自転車やバイクで坂を上っていく若い人の姿も多く見られる。

「坂があることで街中から遠いイメージを持たれているのですが距離的にはとても近いし、街中に近く家賃も低めということで、学生にとっても住みやすい場所。坂は毎日の運動と思えば大したことはありません(笑)」

向山には昔ながらの八百屋さんも
向山には昔ながらの八百屋さんも
周辺に大規模なチェーン店はほとんど見られず、個人商店が多い
周辺に大規模なチェーン店はほとんど見られず、個人商店が多い
霊屋下には人気のカフェも
霊屋下には人気のカフェも

武将もお月見をした、由緒ある場所

付近は古いお寺も多く、歴史的建造物も残るエリアだ。鹿落堂のすぐ隣にも「鹿落観音堂」があり、坂を下りた霊屋下には仙台藩祖・伊達政宗が眠る「瑞鳳殿」が。兵藤さんは近所のお客さんから「戦前は料亭が多く並んでいた」など、向山の昔のまちの姿を聞くこともあるのだとか。

「仙台は空襲で街中が焼けてしまっているので、歴史ある建物が少ない。仙台らしい、というか、歴史を感じられる場所が残っているのはいいところだと思いますね」

鹿落堂の隣にある「鹿落観音堂」に続く階段
鹿落堂の隣にある「鹿落観音堂」に続く階段
瑞鳳殿には平日も多くの観光客が訪れる
瑞鳳殿には平日も多くの観光客が訪れる

瑞鳳殿から向山の住宅地に抜ける裏道がある
瑞鳳殿から向山の住宅地に抜ける裏道がある
向山に建つ明治40年創業の懐石料理店「東洋館」
向山に建つ明治40年創業の懐石料理店「東洋館」

地域に根ざした「大人がくつろげる場所」をめざして


江戸時代には武将たちがお月見をしたとも言われる向山。朝は野鳥の声で目覚め、帰宅した夜は明るい月と街の夜景を眺めながらゆったりとお酒をーーそんなぜいたくに感じられる過ごし方も、この自然あふれる丘陵地ではごく日常のこととしてできてしまいそうだ。

鹿落堂でも今後、夜に地元産食材とだしを使った料理や日本酒を提供することを考えているのだそう。お店では不定期で、アーティストのライブや作品の展示会なども開いている。

「大人がくつろげる場、楽しめるイベントを作りたいなと思います。食では宮城の肥えた土壌から作られるよいものを、よい形で提供していきたい。歴史ある場所を譲っていただいたので、地域に根ざして末長くみなさんがゆったりできる場所にできたらいいな、と思いますね」



鹿落坂の始まり
鹿落坂の始まり

鹿落堂
宮城県仙台市太白区向山1-1-1
tel. 022-395-8074
営業時間:11:00~17:00
蕎麦は11:00〜15:00 L.O.14:30
甘味は15:00〜17:00 L.O.16:30
​定休日:毎週金曜日
https://www.shishiochido.com/

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