こだわりがぎゅっと詰まった仙台のブックカフェ6軒
コーヒーを片手に本を読みながら自分の時間を大切に過ごす……。仙台の街にもそんな時間が叶う素敵なブックカフェがあるんです!
お休みの日や仕事、学校帰りに一息つくのにちょうどいい。個性あふれるブックカフェをご紹介いたします!
目次
ブックカフェとは?
そもそもブックカフェって? ブックカフェとは、本屋や図書館にカフェが併設されているものです。
しかし、一口にブックカフェと言っても、新本書店&カフェ、古本書店&カフェ、閲覧のみ、貸し出しのみのカフェなど、様々な業態があります。
ブックカフェの選び方
●置かれている本の種類は?
どんな本が置いてあるのかを事前に知っていた方がお店を選びやすくなります。
自分が読みたいと思える本がありそうかどうか、要チェック。
また、普段読まないジャンルの本との運命の出会いを探しに行く楽しみ方もおすすめ!
●カフェメニューは?
お店によって、飲み物のみ、飲み物と焼菓子、食事まで出しているところなど様々。
本だけでなくカフェもしっかり楽しみたい!という方はメニューが豊富なお店がおすすめです。ただ、食事を出しているところでも本を読みながらの食事はNGとされているので注意が必要です。
●お店の雰囲気は?
外から見て気になっていたけど、初めて入るカフェって少し緊張する……。という方もきっと多いはず。
また、事前に雰囲気を知っていた方がお店選びもスムーズになります!
今回はこれらのポイントはもちろん、お店の方のおすすめの本や、お部屋に置いたときにかわいい本なども含め、仙台の街のブックカフェのそれぞれの特徴をご紹介します!
仙台のブックカフェ6店舗!
Cafe 青山文庫
仙台駅西口からすぐ!雑居ビルの5階にあるカフェ、青山文庫。
本と珈琲とインクの匂い……。早速入ってみましょう!
平日の昼過ぎでもお客さんがたくさん……!しかし、騒々しいということはなく、落ち着いた雰囲気です。
客層は老若男女、様々だそう。
店長の石山さんは、落ち着いた雰囲気の店内で、現実や時間を忘れ、ゆったりと過ごしてほしいとおっしゃっていました。
「ブックカフェだから本を読まなきゃ!」ということはなく、普段本に馴染みのない方でも気軽にいらしてくださいとのことです!
本の販売は行なわれていませんが、貸本コーナーがありました!50円の募金でこの一角にある本を2週間借りることができるそうです。
●おすすめの本は?
店長の石山さんにおすすめいただいたのは、沓沢 小波著『青い玉』です。ピアニスト、フジコ・ヘミングさんが絵を手がける大人のための絵本。帯は黒柳徹子さんが書いています。
こちらはお客さんに寄贈していただいたものだそうです。
現在では電子書籍版しか手に入らず、書籍版はレアなんだとか!
●お部屋に置くなら……
青山文庫では、本のディスプレイ方法について教えていただきました!
ジャンルごとに分けて置いてみたり、文庫本はわざと表紙を外して紙の質感を味わったり……。本の内容だけでなく、ディスプレイまで楽しめたらいいですよね。
青山文庫はブックカフェ!というよりはカフェとしての側面が強い印象です。カフェメニューがとっても豊富!
ガレット、焼きカレー、ケーキなど、見るだけでお腹が空くようなイラスト付きのメニューはこちらからも見られます!
FOOD&DRINK MENU
インパクト抜群なクリームソーダ。ソーダの色が天気によって変わるんだとか……!
24時まで営業しており、アルコールも販売されているので、夜にふらっと立ち寄ってみるのも良いかもしれませんね!
Cafe 青山文庫
所在地:〒980-0021 宮城県仙台市青葉区中央2丁目1-27 ever-i 中央ビル 5F
電話:022-209-5115
営業時間:11:00~24:00(L.O.23:00)
定休日:なし
本と珈琲とインクの匂い-|仙台市のブックカフェ – Cafe 青山文庫
book cafe 火星の庭
こちらは仙台初のブックカフェ、火星の庭。古本屋とカフェが併設されています。
県外からのお客さんも多い人気店です!
入り口には印象的なオブジェ。「火星の庭」というネーミングも不思議で惹かれるものがあります。
店内には所狭しと古本が。ラインナップは幅広く、お客さんが持ち寄ったものの中からお店に合いそうなものを買い取っているそう。
店主の前野さんは、目的の本を探す、というよりは本との偶然の出会いをしてほしいとのこと!
買い取った本をさらに売り、本が人から人の手に渡ることによって素敵な出会いが生まれる場となっているんですね。
古本は、児童書から、文学、美術、映画、仙台やアジアに関するものまで様々! きっとグッとくる一冊が見つかるはず……。
古本だけでなく、ポストカードやZINEなども置かれています。
ミント色の特徴的な形の本棚が印象的。
この本棚を隔てて古本コーナー、カフェコーナーに分かれています。
コーヒーのお供にはガトーショコラやスコーンが定番だそう!
取材の際にコーヒーとスコーンをいただいたのですが、たっぷりのコーヒーに前野さんの「お客さんにゆっくり過ごしてほしい」という思いを感じました。とってもおいしかった……!
カフェコーナーへの本の持ち込みは一人一冊ずつ。ゆっくりと楽しんでくださいね。
●おすすめの本は?
店主の前野さんにおすすめしていただいたのは、永瀬清子著『すぎ去ればすべてなつかしい日々』です。
明治に生まれ、詩人であり続けることで激動の時代を生き抜いてきた著者の珠玉のエッセイ。
●お部屋に置くなら……
お部屋に飾るなら、ということで出していただいたのは洋雑誌!色合いもデザインもとってもおしゃれ。
お話しながらどんどんおすすめの本を出してきてくださる前野さん。
とってもあたたかい雰囲気のお二人でした。お店にもお二人の人柄が表れているようです。
これからも本との偶然で素敵な出会いが生まれますように……!
火星の庭については、KURASHITOのこちらの記事でも詳しくご紹介しています!
【聞くまち・本町】「定禅寺通の端っこ」の静寂で、古本片手に自分と向き合う
book cafe 火星の庭
所在地:〒980-0014 仙台市 青葉区本町1-14-30-1F
電話:022-716-5335
営業時間:11:00~19:00
定休日:火・水曜日
book cafe 火星の庭
Antique&Cafe TiTi -ティティ-
仙台駅東口から徒歩10分ほど。住宅街に佇む白い壁の蔵(!)がTiTiさんです。
早速入ってみましょう〜〜!
温かでアンティークな雰囲気の店内です!
TiTiは築100年の蔵を秋田県横手市から移築しリノベーションしたアンティーク雑貨店。家族で経営されていて、「好きなものが詰まったお店にしたい!」という思いを持って始められたそう。アンティーク雑貨をより味わってもらえるよう、カフェを併設したそうです。
1000冊以上ある本も家族全員が本好きだから置くことにしたそう。素敵なコンセプトです!
本のラインナップは幅広く、歴史書から漫画までぎっしり。鈴木さん一家が実際に読まれたものを置いているそうです。言われてみるとたしかにちょっと「家の本棚」っぽいような。
天井まである本棚に使われている木材はイギリスの倉庫の床材だったもの。この床材は300年ものだとか……!
階段で2階にのぼるとアンティーク雑貨がたくさん。ディスプレイかな?と思って見ていたものにも値札がついており、販売されているものでした!
店長の鈴木さんは、TiTiに来てくれるお客さんには、外と内で違うものを感じてほしいとおっしゃっていました。
時間を忘れ、非日常を感じてほしいとのことです。
●おすすめの本は?
店長の鈴木さんに、伊坂幸太郎の『バイバイ、ブラックバード』をすすめていただきました。
この本は、太宰治の絶筆、『グッド・バイ』から想像を膨らませて書かれたものです。伊坂幸太郎の他にも『グッド・バイ』をもとにした作品を書いている作家は多くいます。「『他の作家さんはどのように話を膨らませているのかな?』という興味から、また新しい作品と出会うことができる」とおっしゃっていました。
●お部屋に置くなら……
こちらはアンティーク雑貨コーナーにある聖書です。色合いや表紙の装飾がとっても素敵!お部屋に置くだけでグッと雰囲気が出そうです。
取材中、仕込みをしているお菓子がとってもいい匂いでした……!カフェメニューも豊富です。
絶品だというティラミス!お皿やグラスもとっても素敵です。
アンティーク雑貨、本、カフェが楽しめるTiTi、ぜひ訪れてみてくださいね。
Antique&Cafe TiTi -ティティ-
所在地:〒983-0868 宮城県仙台市宮城野区鉄砲町中5-8
電話:022-353-9897
営業時間:7:45~9:00 / 11:00~19:00
定休日:木曜日
Antique&Cafe TiTi -ティティ-
BOOK WITH CAFE MARY COLIN
小田原の住宅街にある BOOK WITH CAFE MARY COLIN。JR仙石線 榴ヶ岡駅が最寄駅です。
MARY COLINはカフェのある絵本屋さんです。絵本のラインナップは以前、公共図書館で司書の仕事をしていた店主の阿部さんが選んだもの。新刊と古書が取り混ぜて置かれています。
絵本屋さんといっても子ども向けのものばかりではなく、子どもから大人まで楽しめるようなもの、大人向けのものもあります!
取材の際に見せていただいた、駒形克己著『little tree』、とっても素敵な仕掛け絵本でした……!
訪れた際は是非探してみてくださいね。
●おすすめの絵本は?
店主の阿部さんがおすすめしてくれたのは、ペク・ヒナ著、『あめだま』です。
寒くなってくるこの時期にぴったりの、心温まる絵本だそう。
●お部屋に置くなら……
ジャネット・ローラー、ユジン・キム著『秋の葉っぱ』です。こちらは飛び出し仕掛け絵本!
開いてみると……。
秋が飛び出してきます! 開いて置いておけばお部屋の中でも紅葉狩りができちゃいますね。
自家製焼菓子は国産の小麦粉や無精製の砂糖を使用しており、他の材料もできるだけ体にいいものを選んで作っているそう。コーヒー豆も無農薬!
絵本のグッズも売っていて、とっても癒される空間でした。
阿部さんはMARY COLINで、普段がんばっている人たちに、絵本の世界を旅することで、時間や現実を忘れて過ごし、元気になって帰ってほしいとおっしゃっていました。
子どもと一緒にという方だけでなく、大人ひとりで来られる方も多いそう。癒されたいとき、元気になりたいときに是非!
BOOK WITH CAFE MARY COLIN
所在地:〒983-0803 仙台市宮城野区小田原1丁目9-28
電話:090-2991-0700
営業時間:11:00~19:00
定休日:火・水曜日
BOOK WITH CAFE MARY COLIN
書本&cafe magellan
せんだいメディアテーク近く! 晩翠通りに面する書本&cafe magellan。晴れの日は外にも本が並びます。
店内にも本がたくさん……!床から天井まで本だらけです。
思想、美術などの人文書が多い印象ですが、絵本や料理本なども並んでおりとっても幅広いラインナップとなっています!買取も大歓迎だそう。
背景の本の量、伝わりますでしょうか。すごい量……!
古書店なのでもちろん購入が可能です。本を購入した方はドリンクが50円引きになります。
古本はhttp://magellanのWebサイトでも一部購入が可能となっています。
●おすすめの本&お部屋に置くなら
店主の高熊さんがおすすめしてくださった山村浩二『マイブリッジの糸Ⅱ』。
こちらの本はフリップブックなのですが、四次元綴じという特殊製本で、表と裏、それぞれ別の絵を楽しめるようになっています。幻想的な絵が素敵です。
手持ち無沙汰なとき、パラパラめくるのにちょうどよさそう。
続いては、クリスティーヌ・バレリー著『フランスのヴィンテージデザイン』です。
こちらの本はフランスのヴィンテージデザインの魅力が満載。開くと人気広告のおまけレプリカが入っており、それもまたかわいい……!
仙台の中心部に近いながらも静かな通りに面しているので、落ち着いて過ごせそうです。
古本のみ、カフェのみの利用もOKだそうなので、気軽に立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
書本&cafe magellan
所在地:〒980-0821 仙台市青葉区春日町7-34
電話:022-224-7560
営業時間:10:00~20:00(土日のみ~19:00)
定休日:火曜日
書本&cafe magellan (マゼラン)
多賀城市立図書館
仙台駅からJR仙石線で20分ほど。多賀城市と言えど仙台駅からは全然遠くない!
多賀城市立図書館は多賀城駅を出てすぐのところにあります。
こちらは「家」をコンセプトにした図書館です。誰もが行きたくなるような環境や居心地の良い空間、雰囲気づくりを考えているそう。
正面入り口から入って左手が図書館、右手には蔦屋書店とスターバックスコーヒー、ファミマ‼︎が入っています。
フタ付きの飲み物であれば、飲み物も一緒に読書を楽しむことができます!図書館内の至るところに席が設けられていて、多くの方がゆったりと過ごされていました。
●おすすめの本は?
司書さんにおすすめしていただいた本は、宮脇孝雄著『洋書天国へようこそ』です。
こちらは普段洋書に馴染みがない方にもおすすめ!洋書の読み方へのヒントが満載の一冊となっています。
映画なら見たことある! 名前だけなら知ってる! という洋書の魅力を存分に味わうことができます。
多賀城市立図書館は駅に近い複合施設ですが、思っていたよりも騒々しくなく、落ち着いて過ごせる空間です。
朝から夜まで、年中無休で開館しているのもうれしいポイント。キ様々なイベントも開催されているので要チェックです!
多賀城市立図書館
所在地:〒985-0873 多賀城市中央2丁目4-3 多賀城駅北ビル A棟
電話:022-368-6226
営業時間:09:00~21:30
定休日:年中無休
多賀城市立図書館
蔦屋書店 多賀城市立図書館
こちらはお隣の蔦屋書店。とにかく綺麗、気になる本もたくさんでいつまでもいられそう……。
蔦屋書店の本は併設されているスターバックスに持ち込んで楽しむことができます!
2階はレンタルコーナー、3階にはPUBLIC HOUSEというレストランも。
本だけでなく雑貨や文具のコーナーも充実しています。暮らしが豊かになりそうなアイテムがいっぱい……!
季節の雑貨や東北地方の特集コーナーもありました。本以外にも見ているだけで楽しくなるものが多く、一日いても飽きなそうな印象でした。
●おすすめの本は?
蔦屋書店ではおすすめの本をたくさんご紹介していただいたきました!
左は小川糸著『育てて、紡ぐ。暮らしの根っこ』。作家の小川糸さんが、軽やかに心地よく暮らすための習慣や愛用品を紹介した本。マイペースで前向きな暮らしが写真と文章を通して伝わり、純粋に「いいな」という気持ちになります。ペンネームのことや作品に関することもお話ししています。
右も小川糸著『ライオンのおやつ』。病気と闘っていた雫は、医師から余命を告げられます。最後の日々を過ごすホスピスでは、毎週日曜日に入居者が生きている間にもう一度食べたいおやつをリクエストできる「おやつの時間」があります。死について考えさせられるのに、こんなにあたたかくてやさしい物語なのは、小川糸さんだからだなと思わずにはいられません。
上から、ドラ・ドーザン著『好きなことだけで生きる』。お金より、ステータスより、結婚より大切なものとは?美しい人生の楽しみ方、幸せになるためのたった4つのヒント。今日からすぐに取り入れてハッピーライフを送ってみませんか?すべての女性におすすめの1冊です。
真ん中は、ツレヅレハナコ著『食いしん坊な台所』。ハナエさんの台所はミニマルとは程遠い、沢山の木べら、フライパン、お皿がズラリ。それでも置きたいのは美味しい記憶が詰まっているから。道具にちなんだレシピ&写真満載の初の台所エッセイです。
一番下は、群ようこ著『かもめ食堂』。ヘルシンキの街角にある「かもめ食堂」。日本人女性のサチエが店主をつとめるその食堂の看板メニューはおにぎり。お客といえば日本おたくの青年トシミひとり。そこへ訳あり気な日本人女性、ミドリとマサコがやって来て、店を手伝うことになる。普通だけどおかしな人々が織りなす、幸福な物語。映画化もされており、北欧の食器やインテリアが素敵だなあと再認識させられます。
●お部屋に置くなら……
シンプルかつ美しい表紙のこちらの本は、矢作ちはる著『石の辞典』。大好評な雷鳥社の手のひらサイズの辞典シリーズ第7弾。まるで写真のような美しいイラストと、それぞれの鉱物にまつわるエピソードを眺めているだけでもうっとり、楽しくなります。プレゼントにも最適!!
気になる本、ありましたでしょうか?
こちらも年中無休、図書館よりもさらに長い営業時間となっています。
図書館と併せて一日中いられそう……。ファミリーでも気兼ねなく利用できそうです!
蔦屋書店 多賀城市立図書館
所在地:宮城県 多賀城市中央2丁目4番3号
電話:022-368-8860
営業時間:09:00~23:00
定休日:年中無休
https://store-tsutaya.tsite.jp/storelocator/detail/0620.html
仙台、多賀城のブックカフェ、いかがでしたか?
どこも素敵なお店なので、自分に合ったお店を見つけて読書の秋を満喫してくださいね!