キッズスペース付きコワーキングスペース「親子プラス仙台」
親子で同じ空間を共有できるワークスペースが仙台に誕生
2020年6月1日にオープンした「親子プラス仙台」は恐らく、東北初のキッズスペース付きコワーキングスペースなのではないでしょうか。在宅ワークや待機児童になったママやパパにとって、お子さんと一緒の空間で仕事に集中することができる、というのは嬉しいですよね!
「親子プラス仙台」とは?
「お互いさま」の気持ちを大切に、みんなで子どもを見守る。そんな温かい空間にしていきたいという考えから生まれたキッズスペース付きのコワーキングスペース。
1階に地域交流スペース「キッズプラス仙台」、2階に保育施設(認可外保育園)「ベビープラス仙台」、5階にキッズスペース付きのコワーキングスペース「親子プラス仙台」があります。
親子プラス仙台
〒980-0804
宮城県仙台市青葉区大町2-12-13 東山設計ビル5階
平日9:00〜18:00 (土日祝日休み)
お問い合わせフォーム:https://plus-sendai.jp/contact/
URL:https://plus-sendai.jp/
地域交流スペース「キッズプラス仙台」
1階にある「キッズプラス仙台」は、保育施設に通っている方だけでなく、地域での交流を目的としたスペースです。なんと、代表の佐藤さんのお父様が日本画家なんだとか……! 隔週土曜日に講師として親子アート教室を行っています。
佐藤さんのお父様は手作りでおもちゃも作っています。子どもたちが「大人がものを作っている姿を見る」という機会が少なくなっていることに気づいたことがきっかけで始まったそう。量販店で安く買って、使わなくなったらすぐ捨ててしまうのではなく、どんな風にでき上がるのかをワクワクして待つことができます。でき上がった瞬間の感動を共有できるのは、素晴らしい体験に!
保育施設(認可外保育園)「ベビープラス仙台」
2階にある「ベビープラス仙台」は2017年10月にオープンした企業主導型保育施設。従業員だけでなく、地域のお子さんの受け入れも行っています。営業時間は平日7:30~18:30(延長保育19:30まで)。定休日は日曜、祝日、年末年始(12/29~1/3)。
周辺情報・アクセス
西公園と肴町公園を結ぶ中心にあり、公園まで徒歩圏内です。
◎駅からのアクセス
仙台市地下鉄東西線「大町西公園」から徒歩約5分
仙台市地下鉄南北線「広瀬通駅」からは徒歩約15分
すぐそばにある戦災復興記念館にはDATEバイクも設置されており、バスの利用も分りやすくて便利。向かい側のビルには、「仏蘭西亭 石幡」や「funku仙臺Chinese」など食事を楽しめる場所も多いのが嬉しい……!
会員・料金について
営業時間:9:00〜16:00
定休日:土日、祝日
利用料金:13,000円/月(予定:詳細はお問い合わせください)
登記:可能
オプション:
お子さんを見守るスタッフが1名常駐する予定
同席の条件:
0歳〜小学生までを想定していますが、中学生や高校生の場合はご相談ください。
ご兄弟がいるなど、複数人での同席の場合もご相談ください。
※別途費用がかかります
授乳について:
日中は女性限定の予定で、授乳は授乳ケープをご利用いただきます。
もし、他の方が気になる場合は、カーテンで仕切られたスペースをご用意しています。
おむつ替えについて:
トイレのベビーベッドで行っていただけます。
入居の方法:
まずは、親子で一緒に面談を行い、利用頻度や希望を伺った上での入居となります。
施設紹介
5階のエレベーターを出ると、ドアの窓から「Oyako+SENDAI」という文字が見えました!
木の温もりを感じる室内は大きな窓があり開放的な雰囲気です。
中央にはお子さんが自由に遊べるキッズスペース。仕事をしながらお子さんの様子を見ることができます。
一番奥のミーティングスペースには、ホワイトボードが用意されています。ここで会議を行うこともできます。
ソファースペースでは打ち合わせだけでなく、お子さんが宿題をしたり、休憩時にリラックスしたりするのにも活躍します!
代表取締役 佐藤 里麻さんへインタビュー
「親子プラス仙台」を運営する「MUSASI D&T株式会社」は、システム開発と情報デザインの会社。実はシステムエンジニアをされているということで、驚きました! 佐藤さんは他にも「一般社団法人 Code for SENDAI」、「一般社団法人 くるむ」の代表理事を務めています。そんなパワフルな佐藤さんにお話をお伺いしました。
-佐藤さんの経歴を教えてください。
仙台で高校を卒業後、システムエンジニアとして就職しました。その後、東京の六本木で会社を設立したのですが、出産と同時に仙台へ帰ってきました。長い間、六本木と仙台との往復をしていたのですが、去年10月に本社を仙台に移転しました。
仙台って意外と狭くて、人との繋がりがつくりやすいし、新しいことにも挑戦できる雰囲気があるので、とても面白いんですよね。
-2017年には保育園を開園しましたが、どんなきっかけがあったんですか?
保育園に母乳の持ち込みができないことで、母乳育児をあきらめなければいけませんでした。そこで、親と子を完全に分離しない保育園を作ろうと考えたのです。当初は、保育園と同時にコワーキングスペースを作りたかったのですが、まずは2年間、保育園を作ることに専念しようと決めました。
-「無いのならば、自分で作ろう」とう行動力がすごいですよね!
自分で調べながらやっていたら、なんとかなりました(笑)。企業主導型保育事業が始まったばかりだったので、協会に聞いても明確な答えがなかったり……。とりあえず、基準をクリアするために黙々と準備を行っていました。
また、元々興味があったこともあって、保育士の資格も取得しました。
-エンジニアとして働きながら、保育士の資格を取得したのですか!?
そうなんです。エンジニアと子育てをしながら、1日2時間と決めて、独学で勉強をしました。でも、実際に保育士としても働いて実感したのは、資格を取っただけでは不十分で、現場の経験が一番大切だということでした。
-そして、2年が経ち念願のコワーキングスペースを立ち上げることにしたんですね。
今年の4月から信頼できるベテランの先生に園長を任せることができました。すでに、保育士さん同士でシフトを変わったりして、助け合って仕事をしているので、安心して任せられる状態。保育士さんもお子さんがいる方が多く、自分の子どもと一緒に出勤して、預けながら働いている方もいます。
もし、保育園に空きがあれば、入園していなくても一時預かりをすることもできますよ。仕事がスムーズにいかないと、イライラすることも多いかもしれません。仕事と子育てを分離して一人で頑張るのではなく、両方をうまくブレンドして周りの人の力を借りながら楽しむことが大切だと考えています。生まれた時期によって、新年度の保育園利用の申し込みに間に合わず、待機児童になることがあるんです。そんな状況もこのコワーキングスペースを開設することで解決できたら嬉しいです。
-このスペースはどのように作ったんですか?
全てではないですが、ここのスペースは子どもたちや協力してくれる大人たちと一緒に作っているんです。みんなで壁を塗ったり、机や椅子を作ったりして、もちろん上手にはできない部分もあるのですが、味があって気に入っています。
-佐藤さんのその他の活動について教えてください。
「一般社団法人 Code for SENDAI」では、ICTを活用した地域課題の解決に取り組んでいます。最近だと、小学校にプログラミングの授業が導入されるので、どのように指導を進めるのか先生と一緒に授業内容を考えました。ロボットが動いてすごいね、って終わってしまうのではなく、論理的に考える力を身につけて欲しいですよね。
また、「一般社団法人 くるむ」では低出生体重児のベビー服を販売しています。私自身、子どもを低出生体重児で出産した経験があるんです。生まれた子どもは裸のまま病院で寝ていて、自由に触れることもできないんです。距離感をすごく感じて、もどかしく、自分自身を責めていました。そんな時、妹が小さいベビー用の肌着を作ってくれたんです。病院の先生がその服を着せてくれて……家で肌着を洗って、また着てもらう姿を見るのがとても愛おしくて。そのことで親子の繋がりを感じることができたんです。
低出生体重児でも服を着ることができる場合があります。ただ、なかなかサイズがなかったり、高価だったりして手には入り辛いんです。それであれば、千円台で買えるようなベビー服をつくれないのだろうか、と考えました。まだ販売を開始したばかりなので、お問い合わせがあったら販売をしています。
-今後の目標を教えてください。
地域の人たちがみんなで子どもを見守る、そんな環境を作っていけたらいいな、と思っています。
6月にはさまざまな子育て支援団体と連携して、父親を対象とした子どもとの関わり方についての勉強会を行う予定です。父親が育休を取った方が良いと思っているのですが、母親の邪魔になるようなことになっては意味がありません。お父さん自体もどうしたら良いのか分からない方が多いと思うんですよね。
他にも、もっと保育園がオープンな環境になるような取り組みなど、まだまだやりたいことはたくさんあります。親子が笑顔になるような活動をこれからも続けていきたいです。