02 おでかけ

地域の季節の食材を楽しむ「量り売りマルシェ」お買い物レポート

- 2020.08.17
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地域の季節の食材を楽しむ「量り売りマルシェ」お買い物レポート

作り手の思いを感じながら、食品ロスやゴミの削減問題を解決するヒントが見つかるマルシェ

「量り売りマルシェ」は北仙台にある「紫山のごはん会 分室」で毎月開催される人気のイベント。容器を持参して、自分に必要なぶんを量り売りしてくれます。作り手と会話をしながら旬の食材を購入できて、環境問題の解決にも取り組めるとあって、以前から興味津々。どんな風に買い物を楽しめるのか、実際に体験してきました!
また、初回開催から先月で1年が経ちました。主催者の皆さんにイベント運営のことや今後の目標をインタビューしましたので、ぜひこの記事を読んでマルシェに参加してみてください。

「量り売りマルシェ」とは?


量り売りマルシェは、北仙台駅近くの「紫山のごはん会 分室」にて毎月二十四節気に合わせて開催されているイベントです。パンやパスタ、ハム、味噌など食卓の定番品のほか、季節の野菜や果物など旬の食材たちが並びます。


開封後すぐに捨てられてしまうプラスチック容器と、必要以上に購入され捨てられる食品のロスを減らしたいという思いから2019年6月に始まりました。
買い物客は保存容器を持っていき、作り手から必要な量を直接購入できます。

現在、量り売りマルシェは新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、「予約制での開催」もしくは、通信販売「量り売りマルシェ おまかせ便」を行っています。ぜひ、過去の記事を参考にしてください。

開催場所「紫山のごはん会 分室」へのアクセス



「紫山のごはん会 分室」はJR仙山線・仙台市営地下鉄南北線の北仙台駅より徒歩4分。建物の1階にあり、キッチンが設置されています。主に料理教室やイベントを開催しており、レンタルスペースとしても利用できるそうです。


駅からのアクセスは、JR仙山線の出口と仙台市営地下鉄の南1出口をそれぞれ出て、右の方向に進みます。右手にTSUTAYAが見え、つきあたりを左へ。鹿島神社の前を通り過ぎ、光明禅寺の道路を挟んで向かい側に「紫山のごはん会 分室」があります。
周辺には青葉神社などの多くの神社やお寺、imagine(イマジネ)というお洒落なカフェがあり、イベント以外にも楽しめる場所がたくさん。ぜひ、次回開催時には北仙台めぐりをしてみたいです!

紫山のごはん会 分室
仙台市青葉区通町2-16-24コクラス北仙台1F
TEL: 070-4448-9060
URL:https://www.mgohankai.info/bunshitu

予約、持ち物について


今回は、事前に予約をしてカメラマンと2人でお伺いしました。1枠45分間、5組(1組2名様まで)買い物を楽しむことできます。開催の日時や予約方法については、InstagramやFacebookにて告知がありますので、ぜひこまめにチェックしてみてはいかがでしょうか。

量り売りマルシェ

■Instagram
https://www.instagram.com/hakariuri_marche_sendai/

■Facebook
https://www.facebook.com/量り売りマルシェ-仙台-110655107258989/

「持ち物をどうしたら良いの〜?」と迷ったので、まずはInstagramやFacebookに載っている他の皆さんの買い物の様子を参考に準備してみました!


タッパーや蓋つきの陶器の入れ物、ミツロウラップや前におまかせ便でパンが入っていた布の袋など……。あとは、気温が高くなってきたので保冷剤や保冷バッグも用意しました。初めてということもあり、かなり大荷物に。

では、ここからは実際のマルシェでのお買い物の様子をご紹介いたします!

鎌田醤油株式会社|味噌、醤油、糀

宮城県美里町「鎌田醤油株式会社」
宮城県美里町「鎌田醤油株式会社」

こちらの「鎌田さんシリーズ」は、宮城県産の丸大豆と小麦、お米を主原料に作った醤油ベースの調味料。地元の環境や農家を応援したいという気持ちや、素材の良さから商品が生まれたそうです。


甘口・中辛・辛口の3種類の味噌を量り売りしていたので、甘口と辛口を100gずつ購入させていただきました。こんな風にいろいろな種類を必要な量を楽しめるのは嬉しいです。


お茶碗よりもひと回り大きい器に2種類入れてもらいました。甘口はマヨネーズと和えて野菜ディップに、辛口はお味噌汁にして調理をするのがおすすめだということでした!

またね|真室川伝承野菜

山形県真室川町「またね」
山形県真室川町「またね」

山形県最北の町「真室川町」に伝わる伝承野菜を販売する「またね」。地域で古くから栽培されてきた在来品種の野菜は、飲食店に卸されることが多く、なかなかスーパーで見かけることはないということでした。


この「勘次郎胡瓜」も初めて見ました! 一般的なきゅうりよりも色が薄く、大きいのが特徴的。青臭さが少ないので、薄くスライスしてオリーブオイルと塩で食べるのがおすすめということでした。


伝承野菜をモチーフにしたロゴのエコバックもかわいい〜。

スズノキ堂|地球に負荷のない暮らしの道具

宮城県仙台市「スズノキ堂」
宮城県仙台市「スズノキ堂」

「スズノキ堂」では、オーガニックコットンで手作りした「みつろうラップ」や巾着袋、竹のカトラリーが販売されていました。使い捨ててしまうビニールを極力やめて、繰り返し使えるものを利用してほしいという思いが込められています。


「みつろうラップ」はみつろう・ホホバオイル・天然樹脂をオーガニックコットンに染み込ませて一枚一枚手作業で作っているとのこと。抗菌作用や保湿作用があるため、パンやおにぎり、野菜などを包んで保存するのもおすすめだということでした。
何回も利用してみつろうがボロボロと剥がれてきた場合は、このように再度コーティングしてお直しをしてくれるそうです。

ecru(エクリュ)|季節の食材を使ったベーグル、パン

国産小麦と白神こだま酵母、季節の無・低農薬野菜を使ったパンを作っている仙台市泉区の「ecru(エクリュ)」。現在は事前にほしいパンの種類と数を注文しておいて、引き渡す方法にしています。
午前中で売り切れて午後のお客様に販売できなかったり、多く作って売れ残してしまったり、という経験から注文を予約する方法に切り替えたそうです。食品ロス削減のためにも予約注文という方法をとっているんですね。

宮城県仙台市「ecru(エクリュ)
宮城県仙台市「ecru(エクリュ)

すでに在庫がなかったので、他のお客様のお買い物の様子を見せてもらいました〜。ミニトマトのフォカッチャはその場で希望のサイズにカットしてくれます。


そして、スズキ堂さんのみつろうラップにくるっと包んでお渡し!
こちらのお客様は前回の量り売りマルシェに参加した際に購入して、今回も持参されたそうです。

とまとやよずべぇ|トマト

山形県最上郡「とまとやよずべぇ」
山形県最上郡「とまとやよずべぇ」

「とまとやよずべぇ」の完熟トマトジュースは甘味料や保存料など添加物を一切入れていません。また、華クインアールという品種を約80%使っており、糖度10以上の青臭さが少なく濃厚。エビチリなどの料理に使うのもおすすめということでした。


量り売りでは、「華クインアール」や「イエローミミ」など、聞いたことのない品種が揃っていました。あまりトマトの種類を気にしたことがなかったので、どんな特徴があるのかを伺いながら選べるのが新鮮でした。「華クインアール」は右から2番目の赤いトマトで、皮が柔らかく口の中に残らず、優しい甘みが広がります。


少しずつ色とりどりのトマトを購入させていただきました。
真っ赤に完熟しているのが、とてもきれい!


3つずつ4種類のトマトを購入しました!
巾着袋も薄手なので、中が見えて便利です。

salz(ザルツ)|ジャム、ドレッシング

宮城県仙台市salz(ザルツ)
宮城県仙台市salz(ザルツ)

創作ジャムの専門店salz(ザルツ)は国産の果物や野菜をメインに、「無添加・手づくり」にこだっています。季節の旬のものをジャムにしているので、自然の恵みを楽しむことができます。


今回はおすすめの「さくらんぼと白ワイン」のジャムをいただきました。ごろごろっとさくらんぼが入っており、繊細で大人な味わいでした。


ひとり暮らしの方だと、なかなか一瓶使い切れないということも多いのではないでしょうか。いろいろな味を少しずつ楽しめるのが嬉しいです。

Pasta Possibilita(パスタポッシビリタ)|生パスタ

宮城県仙台市「Pasta Possibilita(パスタポッシビリタ)」
宮城県仙台市「Pasta Possibilita(パスタポッシビリタ)」

小麦粉・水・卵とシンプルな素材で、添加物を一切使用していない生パスタ。乾燥パスタやもちもち食感の生パスタが日本では主流ですが、そうではなく歯切れの良い食感が特徴なんだとか。パスタの形が様々で、珍しいですよね……! 見た目も食感の違いも楽しめます。


今回はその中でも大きなマカロニのようなパスタを選びました。2人分の200gを購入したのですが、持参した器には入らず(泣)。お店の方に袋に入れていただいたので、もしかしたら袋や大きめの容器を用意した方が良いかもしれないです。

アトリエ・ドゥ・ジャンボンメゾン|シャルキュトリ


「旅するハム屋」というコンセプトで、実店舗を持たず、ポップアップショップのみで販売しているジャンボン・メゾンのブランド。
その場でカットしてくれるので、厚さや量もオーダーに応えてくれます。例えば、「1mmを1枚だけ」という注文もOKです。実際に、過去に学生さんがふらっと立ち寄って、「普段は高くて買えないジャンボン・メゾンのハムを食べてみたい!」と1枚購入し、ercuのパンに挟んで食べて帰ったことがあるそうです(笑)。


ソーセージも繋がったまま、お店に並んでいました!
ジブリの映画で見る光景のようで、わくわくしました。おいしそう〜。


今回は、アラカルトでお任せして、合計100gを購入しました。2、3枚ずつ容器に詰めてくださいました。


す、すごいきれい……!
カットしたばかりのハムはふわふわで、脂もすっととろけて、とてもおいしかったです。

主催者へのインタビュー

左から、「アトリエ・ドゥ・ジャンボンメゾン」髙﨑かおりさん(ハムやソーセージの製造販売)、料理教室「紫山のごはん会」佐藤千夏さん(フードクリエイター)、「PLANNING LABORATORY」の渡辺沙百理さん(イベントプランナー)
左から、「アトリエ・ドゥ・ジャンボンメゾン」髙﨑かおりさん(ハムやソーセージの製造販売)、料理教室「紫山のごはん会」佐藤千夏さん(フードクリエイター)、「PLANNING LABORATORY」の渡辺沙百理さん(イベントプランナー)

ーイベントを始めたきっかけは何ですか?

渡辺さん:髙﨑さんがこの場所で商談会を行っていて、招待していただいたのが出会いのきっかけです。おふたりとの出会いは、実はこの時が初めてなんです。

髙﨑さん:私は大崎市の岩出山でハムやソーセージの製造販売をしているのですが、作ったのものをカットして、真空パックして、シールを貼って……という工程を経て、店頭に並ぶまでにすごく時間かがかかるのがもったいないと思っていました。作りたて・カットしたてのおいしさを味わってほしい、パッケージのゴミを減らしたいという気持ちから、渡辺さんに「新ブランドを立ち上げるから、量り売りマルシェをやってほしい!」とお願いをしました。そうして、「アトリエ・ドゥ・ジャンボンメゾン」(旅するハム屋)が誕生しました。

千夏さん:場所をお貸しして、渡辺さんがイベントをプランニングして、髙﨑さんが出店をしています。

過去の量り売りマルシェの様子(Facebookより引用)
過去の量り売りマルシェの様子(Facebookより引用)

ー量り売りマルシェのために、新ブランドを立ち上げたのはすごいですね!
イベント開催で気をつけていることはありますか?

渡辺さん:毎月1回の開催で7、8店舗の方に出店していただいています。お客様が飽きないように、定番とゲストという形でお店の入れ替えをしています。また、旬の食材を楽しんでもらえるようにと考えています。

ーイベントの開催が始まって一年経ったということですが、どんな変化があったのでしょうか。

渡辺さん:ありがたいことに、イベントを始めた初期の段階でテレビや雑誌など、いろいろなメディアに取り上げていただきました。そのおかげで、出店したいという方やお客様が増え、午前中で商品が売り切れることもありました。

千夏さん:「食品ロスやゴミを減らしたい」という取り組みや、生産者の方と話をして楽しみながら新鮮な食材が購入できる、このイベントが浸透して嬉しいです。

髙﨑さん:他の地域でも同じように「量り売りマルシェがしたい」と見学にいらっしゃる方もたくさんいます。ここからどんどん量り売りのマルシェが広がっていってほしいです。

過去の量り売りマルシェの様子(Facebookより引用)
過去の量り売りマルシェの様子(Facebookより引用)

ー今後の目標や展望はありますか?

渡辺さん:新型コロナウイルスの影響もあって、大々的にイベントを開催することはできないのですが、その期間を利用して次のステップへの準備をしていきたいです。専門性を持っている出店者の方々が多いので、内部的な勉強会をしたり、生ゴミを堆肥に変える「コンポスト」を普及していく活動をしたり、課題意識を持ちながら日常に無理なく、できるだけ楽しみながら取り組める生活スタイルを広げていきたいということを考えています。
また、食べ物以外でも物を大切に使う「アップサイクル」を通して街づくりにも貢献していきたいです。量り売りマルシェで食材を入れる容器や、金継ぎのような長く物を使う暮らしの知恵を提案できたらいいですね。
便利を求めすぎて環境的な問題が深刻な状況となりましたが、このイベントにいらっしゃる方は不便なところも工夫して楽しみながら参加しています。環境問題を解決するヒントがきっと見つかると思いますので、ぜひイベントにお立ち寄りください。

撮影:opentown 小林啓樹

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